いいTシャツの見分け方1
襟
Tシャツのような、丸首と言われる商品は、洗濯すると、襟が伸びてしまいだらしなくなってしまうのもあります。大抵の人は生地が悪いからだと思っていますが、実は縫製(ほうせい)の問題もたくさんあるのです。ただし、襟自体に編みこんでいる細いゴム(ポリウレタン)が劣化して切れたり、伸びたりするのは避けられません。このページでは品質の良いTシャツの見分け方を教えましょう。オリジナルTシャツの素材選びなどの参考にして下さい。
襟について
Tシャツの襟は「フライス」を使う場合と「テレコ」を使う場合の2種類があり、主流です。フライスとはフライス編みと言い、編み方で伸縮性を確保した方法です。一方、テレコとは生地の中にポリウレタンを少し編みこみ、そのポリウレタンによる伸縮性を確保しています。襟の生地自体の劣化によっても襟が伸びることもあります。例えばポリウレタンの劣化であったり、網目の移動であったりします。
襟の編み目がしっかり詰まっているTシャツを選びましょう。オリジナルTシャツの場合はなおのこともちのいい素材を選ぶべきです。編み目が詰まっている物は洗濯してもそんなに崩れず、原形をとどめます。しかし、編み目が詰まっていない物は、編み目が移動しやすく、原型をとどめにくい傾向にあります。
縫い方
Tシャツは身長側の襟ぐりより襟のほうが小さく作られています。これを縫製するときにどうするかによって、選択後に差が出るのです。
悪い縫い方
身頃の襟ぐりより襟の法が小さいのだから小さい方の襟を伸ばして縫う。この方法だと縫製技術が祖高くない人が塗っても襟を取り付けることができます。でも、それでは縫いあがった状態では縫い目が波打っています。これをアイロンで上手くごまかして出荷しているのです。ただでさえ波打っているのにそれをごまかすアイロン掛けはかなり大変でしょう。このような商品はどんなに高級な生地を使っても、洗濯すると襟が伸びてしまいます。
良い縫い方
身頃の襟ぐりより襟が小さいが、襟を伸ばさず襟に合わせて身頃側を少しギャザーを入れるような感じでいせ込むように縫う。この方法は縫う人の高い技術を要します。縫いあがった状態では、襟がすっきると付いていて、身頃側に少ししわがあるように見えます。この商品は軽く形を整える程度のアイロン掛けで十分ですので、それを行い出荷されます。このような縫製で縫われた商品は生地の品質は多少悪くてもかなり襟の形は維持します。また良い生地を使った商品ではほとんどが襟が伸びないのです。
ホームページなどで右のようなTシャツをいたことがありませんか。いいTシャツか悪いTシャツか分かりますか。すぐ分かると思いますが、これは悪いTシャツです。生地の品質や色、デザインにこだわっているのかもしれませんが、作ることにはこだわっていないようです。絵を描く人に、大工仕事をさせるような感じです。こんなTシャツではオリジナルTシャツを作りたいとは思えませんよね。
設計、材料、製造が全て整ってこそいい商品が生まれます。それなのにその中の製造が悪ければこのような襟が左右対称になっていないTシャツが生まれてしまいます。こんな、襟をしているということは、他の部分の作り方も怪しい物です。また、縫製するときに左右のいせ込みが均等になっていないと襟が傾いたりなどの傾向になります。Tシャツで最も弱いとも言われる襟がこんなでは、すぐに伸びきってだらしなくなってしまうかもしれません。